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DIYでデッドスペースを上手く活用しよう!食器棚上・冷蔵庫上・階段上など

毎日の暮らしの中で「もっと収納があれば」と感じている方は多いのではないでしょうか。実は私たちの家には、食器棚の上や冷蔵庫の上、階段の上など、たくさんの未活用スペースが眠っています。これらのデッドスペースをDIYで有効活用することで、収納の悩みを解決できます。本記事では、様々なデッドスペースを活用するDIYアイデアについて解説していきます。
目次

デッドスペースを活用するメリット

限られた住空間の有効活用は、現代の暮らしにおける重要な課題となっています。デッドスペースを活用することで、私たちの生活はより豊かなものになります。それでは具体的なメリットを見ていきましょう。

収納スペースの確保

収納スペースの確保は、デッドスペース活用の最も大きなメリットです。特に都市部のマンションやアパートでは、十分な収納スペースを確保することが難しい場合が多くあります。
デッドスペースを活用することで、季節用品や、たまにしか使わない調理器具など、置き場所に困っているものの収納場所を新たに作り出すことができます。また、使用頻度に応じて収納場所を使い分けることで、より効率的な収納が可能になります。

空間の有効活用

空間を有効活用することで、部屋全体の使い勝手が格段に向上します。床に直置きしていた物を収納することができれば、お掃除もしやすくなり、動線も確保しやすくなります。
さらに、天井近くまでの空間を活用することで、部屋の印象も大きく変わります。縦スペースの空間活用は、限られた面積でも十分な収納力を確保できる効果的な方法なのです。

コスト削減

デッドスペースのDIY活用は、新しい収納家具を購入するよりもはるかに経済的です。突っ張り棒や棚板など、比較的安価な材料で収納スペースを作ることができます。
また、賃貸住宅では大がかりな工事ができない場合でも、原状回復可能な方法で収納スペースを増やすことができます。必要な材料も、ホームセンターやインテリアショップで手軽に購入できるものばかりです。

インテリア性の向上

デッドスペースの活用は、単なる収納場所の確保以上の価値があります。例えば、食器棚の上に飾り棚を設置して、お気に入りの雑貨やグリーンを置くことで、部屋の雰囲気をグッとおしゃれにすることができます。
また、収納スペースの目隠しとして設置したカーテンや装飾が、部屋のアクセントとなることもあります。実用性とデザイン性を両立させることで、より魅力的な空間づくりが可能になります。

場所別デッドスペース活用術

家の中の様々な場所に存在するデッドスペースは、それぞれの特徴を活かした活用方法があります。場所ごとの特性を理解し、適切な方法で活用することで、より使いやすい収納スペースを作ることができます。それでは、具体的な場所ごとの活用方法を見ていきましょう。

食器棚上の活用

食器棚の上は、多くの家庭で活用されていないスペースの代表格です。このスペースは、見た目の美しさと実用性の両方を考慮して活用することが重要です。
縦に伸びる空間を最大限に活用するため、突っ張り式の棚やシェルフを設置することがおすすめです。一般的な食器棚の高さは170cm程度なので、天井までの空間を収納に活用することで、かなりの収納力を確保できます。シェルフを設置する際は、食器棚本体に負担をかけないよう、壁や天井にしっかりと固定することが大切です。
収納ボックスの活用も効果的です。食器棚上部のスペースに合わせてサイズを選び、季節の食器や普段使わない調理器具などを収納できます。プラスチックやファブリック素材など、素材の特徴を活かして使い分けると良いでしょう。軽い素材を選ぶことで、出し入れの際の負担も軽減できます。

冷蔵庫上の活用

続いて冷蔵庫の上のスペースについての具体的な活用方法を見ていきましょう。このスペースは、高さがあるため効率的な収納が可能です。ただし、冷蔵庫からの放熱を考慮する必要があります。
最も手軽で効果的な方法としては、突っ張り棒を使った収納です。2本の突っ張り棒を平行に設置し、その間に棚板を渡すことで、簡単に収納棚を作ることができます。特に缶詰やレトルト食品など、常温保存可能な食材のストック置き場として重宝します。
さらにオーニング風の装飾は、収納物を隠しながら空間を演出できる素敵なアイデアです。天井から布を垂らすように設置することで、カフェのような雰囲気を演出できます。素材は通気性の良いものを選び、冷蔵庫の放熱を妨げないよう注意が必要です。

階段上の活用

階段上のスペースは、高さを活かした収納が可能な貴重なデッドスペースです。ただし、安全面への配慮が特に重要となるため、しっかりとした計画を立てて活用する必要があります。
階段上の空間を最大限に活用できる方法としては、吊り戸棚風の収納です。壁に取り付けた棚受け金具に棚板を設置することで、安定した収納スペースを確保できます。設置する高さは、階段を上り下りする際に頭をぶつけない位置を慎重に検討しましょう。また、棚板は十分な強度を持つものを選び、壁にはしっかりとした固定具を使用することが大切です。
壁面収納のDIYでは、階段の形状に合わせて設計することがポイントです。傾斜に沿って棚板を設置することで、デッドスペースを無駄なく活用できます。収納する物は、アクセスしやすい位置に使用頻度の高いものを置き、上部には季節物など、たまにしか使わないものを収納すると便利です。

階段下の活用

階段下のスペースは、三角形や台形状の独特な形状を持つ空間です。一見使いづらく感じるかもしれませんが、工夫次第で素晴らしい収納スペースに生まれ変わります。
奥行きのある収納スペースとして活用する場合、引き出し式の収納棚がおすすめです。奥に行くほど天井が低くなる特徴を活かし、手前には背の高い収納物を、奥には低めの収納物を配置できます。キャスター付きの収納ボックスを使えば、奥の物も取り出しやすくなります。
掃除用具の収納スペースとしても最適です。掃除機やモップ、ほうきなどの長尺物は、階段下の高い部分に立てて収納できます。壁面にフックを取り付ければ、ハンディクリーナーや小物類も効率よく収納できるでしょう。

テレビ上の活用

テレビ上の空間は、見た目の美しさと実用性のバランスが特に重要なデッドスペースです。リビングの中心となる場所だけに、インテリアとしての調和も考慮しながら活用していきましょう。
飾り棚としての活用は、空間に洗練された印象を与えます。写真立てやグリーン、お気に入りの小物などをディスプレイすることで、ただの収納以上の価値を生み出すことができます。棚の奥行きは15cm程度に抑えることで、圧迫感を軽減できます。
配線の処理も重要なポイントです。テレビの配線やケーブル類は、専用のモールやカバーを使用して隠すことができます。これらを壁に沿って配置し、必要に応じて塗装を施すことで、見た目もすっきりとした印象に仕上がります。

玄関周りの活用

玄関は家の顔となる空間であり、同時に収納ニーズの高い場所でもあります。限られたスペースを有効に活用しながら、見た目も美しく整える工夫が求められます。玄関まわりには意外にも活用できるデッドスペースが多く存在しています。
靴収納の工夫では、玄関の壁面や下駄箱の横の隙間を活用します。突っ張り棒を使って板を固定し、靴の収納棚を作ることができます。靴箱の上部に棚を追加することで、普段使わない靴やブーツなどの収納も可能です。また、下駄箱の下のスペースにキャスター付きの収納ボックスを設置すると、シーズンオフの靴を収納できます。
小物収納では、鍵やレターケース、傘などの定位置を確保することが重要です。玄関の壁にフックボードを設置したり、マグネット式の小物入れを取り付けたりすることで、よく使う小物をすっきりと収納できます。
さらに玄関ドアの裏側や下駄箱の横など、デッドスペースを活用して傘立てを設置できます。壁付けタイプの傘立てを使えば、床面を占有せずに傘を収納することが可能です。
庭のデッドスペース活用
庭のデッドスペースは、屋外収納や園芸スペースとして活用できる可能性を秘めています。天候の影響を考慮しながら、効果的な活用方法を考えていきましょう。
壁面緑化のDIYでは、庭の壁や塀を緑のカーテンとして活用できます。ラティスやネットを設置し、つる性の植物を這わせることで、見た目も美しい空間を作り出すことができます。また、壁面に棚を設置してハーブガーデンを作ることも可能です。プランターを段違いに配置することで、限られたスペースでも多くの植物を育てることができます。
ガーデニング用品の収納では、耐候性のある材料を使用することが重要です。防腐処理された木材やプラスチック製の収納ボックスを使用し、雨や直射日光から道具を守ります。また、壁面に取り付けたフックや棚を利用して、スコップやじょうろなどの道具を吊るして収納することもできます。

ゴミ箱上の活用

ゴミ箱の上部空間の活用法としておすすめなのは、収納ラックです。ゴミ袋やゴミ箱洗浄用具など、関連する物品を収納できるラックを設置することで、より使いやすい空間となります。ラックは防水性のある材料を選び、清潔に保てるよう工夫することが大切です。

活用例紹介

デッドスペースの活用方法は、住まいの形態や生活スタイルによって様々なアプローチが可能です。ここでは、一人暮らしからファミリー、賃貸住宅まで、具体的な活用アイデアをご紹介します。これらのアイデアを参考に、自分の住まいに合った活用方法を見つけてみましょう。

一人暮らしでの活用アイデア

ワンルームやコンパクトな間取りでは、限られた空間を最大限に活用することが大切です。例えば、テレビ上のスペースを有効活用する方法があります。突っ張り棒と棚板を組み合わせて簡単な収納棚を作れば、床に散らかりがちな書類や雑誌をすっきりと片付けることができます。
玄関の壁面も活用価値の高い場所です。マグネット式のフックボードなら、壁を傷つけることなく設置できます。鍵や手紙、ちょっとした小物の収納場所として重宝するでしょう。スペースが許せば、傘立てやシューズラックも組み合わせると、より機能的な玄関に生まれ変わります。

ファミリー向けの活用アイデア

家族で暮らす住まいでは、それぞれのニーズに合わせた収納スペースが必要です。食器棚上のスペースを有効活用すれば、普段使わない調理器具や来客用の食器の収納場所として活用できます。オーニング風の目隠しを付ければ、カフェのような雰囲気も演出できるでしょう。
階段上のスペースも魅力的な収納場所になります。季節の装飾品や子供の思い出の品を収納する棚を設置できます。取り出しやすい高さには日常的に使用するものを、上段には年に数回程度しか使わないものを収納するといった使い分けも効果的です。

賃貸住宅での活用アイデア

賃貸物件では、原状回復を前提とした工夫が必要です。冷蔵庫上のスペースには、突っ張り棒で固定した収納棚が有効です。保存食や紙パック飲料のストック置き場として重宝します。壁面収納には、粘着フックやマグネットを利用すれば、壁を傷つけることなく軽い収納物を効果的に配置できます。
これらの活用アイデアに共通するのは、それぞれの生活スタイルや住まいの特徴を活かした工夫です。機能性を確保しながら、インテリアとしての見た目も考慮することで、より快適な住空間を作り出すことができます。

DIYを始めよう!必要な道具・材料

デッドスペースを活用するDIYを始める前に、基本的な知識を身につけることで、より安全で効果的な作業が可能になります。また、適切な道具と材料を選ぶことで、完成度の高い作品を作ることができます。それでは具体的な内容を見ていきましょう。

必要な道具と材料

デッドスペースを活用するDIYでは、適切な道具と材料を揃えることが成功の鍵となります。初めてDIYに挑戦する方は、基本的な道具から始めて、徐々に道具を増やしていくことをおすすめします。特に安全面を考慮した道具選びは重要で、品質の良い基本的な工具を揃えることで、作業効率も上がり、けがのリスクも減らすことができます。
<必要な道具>
メジャー(巻尺)
水平器
プラスドライバー、マイナスドライバー
電動ドリル(あれば便利)
のこぎり(小型、大型)
金づち
鉛筆、定規
軍手、保護メガネ
<必要な材料>
突っ張り棒
棚板(合板、メラミン化粧板など)
L字金具、ブラケット
木ネジ、アンカー
両面テープ、補強材
木工用ボンド
目隠し用カーテンやフェイクグリーン
クッション材、滑り止めシート
これらの道具と材料は、ホームセンターやDIYショップで手に入れることができます。初心者の方は、まずDIY初心者向けの工具セットを購入することをおすすめします。基本的なツールが一通り揃っており、コストパフォーマンスも良好です。
また、作業に慣れてきたら、電動工具など、より専門的な道具を徐々に追加していくことで、作業の幅が広がっていきます。道具は長く使用するものなので、予算に余裕がある場合は、品質の良いものを選ぶことをおすすめします。

安全について気を付けるポイント

デッドスペースのDIYを安全に行うためには、作業時の注意点から完成後の管理まで、様々な観点での配慮が必要です。ここでは、DIYを安全に楽しむために押さえておきたい重要なポイントを詳しく解説していきます。

作業を始める前の準備

作業を始める前に、まず適切な保護具を着用することが重要です。軍手や保護メガネは必須アイテムで、切断や穴あけ作業を行う際にはマスクも必要です。
作業場所は十分な明るさを確保し、工具や材料は整理整頓して、安全な作業環境を整えましょう。電動工具を使用する際は、必ず説明書をよく読み、適切な使用方法を守ることが大切です。

耐荷重をしっかり計算する

収納物の総重量管理は安全性を確保する上で非常に重要です。棚板が撓んだり、突っ張り棒が緩んだりするトラブルを防ぐため、収納物の重さを把握し、棚板や突っ張り棒の耐荷重を必ず確認しましょう。
重いものは下段に、軽いものは上段に配置するなど、バランスの良い収納を心がけます。必要に応じて棚板を厚くしたり、補強材を入れたりすることで、耐荷重を上げることもできます。

定期的な点検と管理

完成後は定期的なメンテナンスが欠かせません。ネジの緩みや部材の劣化を定期的にチェックし、特に突っ張り棒は時間とともに緩むことがあるため、定期的な締め直しが必要です。収納物の配置も時々見直し、重さが偏らないよう、バランスの良い状態を保ちましょう。

湿気に注意する

特に食器棚上や冷蔵庫上の収納では、結露による湿気が問題になることがあります。収納物と壁や天井の間に適度な空間を確保し、通気を良くすることが大切です。除湿剤やシリカゲルを適切に配置し、必要に応じて防湿シートを敷くなど、湿気対策も忘れずに行いましょう。

がたつき防止の対策

設置時の水平出しは、安全性を確保する上で非常に重要です。水平が取れていないと、使用中にがたつきが発生し、危険な状態になる可能性があります。
突っ張り棒を使用する場合は、上下のゴム部分がしっかりと密着するよう調整し、L字金具やブラケットを使用する際は、壁の下地にしっかりと固定することで、安定した設置が可能になります。
これらの安全対策をしっかりと実施することで、長く安心して使える収納スペースを作ることができます。

DIYをスムーズに進めるコツ

これまでの基礎知識を踏まえ、より実践的なテクニックを身につけることで、デッドスペースのDIYをより効果的に行うことができます。ここでは、測定から仕上げまでの具体的なテクニックを順を追って解説していきましょう。

設計のコツ

まず正確な採寸が重要です。天井高さや壁幅、奥行きなどを複数回測定し、平均値を取ることで、より正確な寸法を得ることができます。また、設計時には収納物のサイズも考慮に入れ、余裕を持った寸法設定にしましょう。スケッチや簡単な図面を描くことで、完成イメージを明確にすることもできます。

固定方法の種類

設置場所や収納物に応じて適切なものを選びます。突っ張り棒による固定は、最も手軽で調整が容易な方法です。L字金具やブラケットによる固定は、より強固な支持力が必要な場合に適しています。また、両面テープや接着剤による固定は、軽いものを固定する際に便利です。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。

仕上げ作業のポイント

見た目の美しさと耐久性の両立を目指します。木材を使用する場合は、適切な塗装や保護材の塗布が必要です。
また、角には面取りや木口テープを施すことで、見栄えが良くなり、怪我の防止にもなります。最後に、全体のバランスを確認し、必要に応じて微調整を行うことで、完成度の高い仕上がりを実現できます。

まとめ

デッドスペースのDIY活用は、私たちの暮らしをより豊かにしてくれる可能性を秘めています。食器棚の上、冷蔵庫の上、階段上など、一見使い道のないように思えるスペースも、ちょっとした工夫で素晴らしい収納空間へと生まれ変わらせることができます。ぜひ本記事で紹介したアイデアを参考に、ご自身の住まいに合ったデッドスペース活用に挑戦してみてください。
日本デザインプランナー協会編集部
デザイン業界の発展と専門職の地位向上を目的とした団体である日本デザインプランナー協会(JDP)編集部が運営するコラムです。
インテリアデザイン資格であるインテリアデザイナーや空間ディスプレイデザイナー®、インテリアアドバイザー、ハンドメイド・クラフトデザインの資格のハンドメイドマイスター®、ニードルフェルトデザイナー®、キャンドルデザイナーやレジンアートデザイナー、ビーズアクセサリーデザイナーや趣味の資格であるフラワーアレンジメントデザイナー、盆栽士®などを資格認定しています。
日本デザインプランナー協会編集部

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